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恐ろしいまでの金持ちで知られる、竹田和平さんをご存知でしょうか。赤ちゃんの大好きなお菓子、タマゴボーロで知られる竹田製菓の会長です。
もう一つの顔は日本版ウォーレン・バフェットとも言われる、大投資家です。むしろこちらの面のほうが遙かに有名かも知れません。
ウォーレン・バフェットについては、以前書きましたので、知らない方はぜひこちらもご覧ください
総資産はもはや不明。もはや100億や200億ではありません。日本の名だたる上場企業の大株主に100社以上も名前を連ねています。
残念ながら2016年になくなってしまいましたが、その考え方や生き方が、資産形成の参考になるということで、たくさんの著書や名言が残されています。
今回はこの竹田和平さんのことを書いた本「日本一の大投資家から教わった 人生で最も大切なこと」(本田晃一 著)を読んで、とても勉強になったことを書いておきたいと思います。
誰もが幸せに豊かになるためのヒントが隠された、ほっこりするお話でした。
目次
- 積むことが豊かさ。日本一の投資家竹田和平さんに学ぶ3つの考え方
- 1.人を幸せにすると考える
- 2.いつも感謝する方向に考える
- 3.ピンチの時でも与え続ける
- まとめ 豊かになるのにテクニックはいらない。徳を積むことが大切
目次
積むことが豊かさ。日本一の投資家竹田和平さんに学ぶ3つの考え方
お金持ちになる方法は、誰に聞けば良いのでしょう?
もちは餅屋に、というように、古き良き知恵も専門家に聞くことを進めています。
植木のことは植木屋に、建物のことは大工に、など、よりその分野に専門的な人に話を聞ければ、より詳しくなっていくことでしょう。
ところが、ことお金のこととなると、誰が専門家なのかよく分からないものです。
銀行や証券会社は確かに詳しいですが、彼らもボランティアではありません。
結局は自分のところの商品を売りたい、売って手数料を得たいのですから、あれこれと周辺知識は教えてくれるものの、僕らの財布がふくらむようにはしてくれません。
個人的には、お金のことは投資家に聞くのが一番なのではないかと思います。
利害関係がなく、純粋に毎日お金のことを考え、増やし方を研究しているのが彼らです。
竹田和平さんは、その点で言えば、文句なしにその投資家のトップです。その蓄財ノウハウは、誰もが聞きたいと思うような聖杯とも言える情報です。
今回「日本一の大投資家から教わった 人生で最も大切なこと」では、その竹田和平さんとずっと時間を共にしていた本田晃一 さんが書いた、竹田和平さんのエピソード集です。
この方もまた、和平さんの考え方にに触れて、仕事や収入をより充実したものに変化させています。本人ならずとも、見ていた人も豊かになる。それだけ和平さんの影響力があり、生き方が参考になるということなのでしょう
このような著書があるというのは、だれであっても、仮に特段の才能が無くても、和平さんの生き方に学べば豊かになれる、ということを証明していると思いました。
今回は、この本にある考え方について、とくに参考になった点を3点ほどご紹介します。
お金持ちのマインドを身につけて、収入を増やしていくための気持ちの持ち方について、何か参考になりましたら幸いです。
1.人を幸せにすると考える
竹田和平さんは、とにかくいつも人を幸せにすることを考えているようです。
投資家、それも日本でトップクラスの投資家といえば、なんとなく生き馬の目を抜くような生き方を想像してしまいます。
絶えず相場のチャートを見ていたり、雲をつかむような儲け話を知っていたり、なにか常人とはちょっと違う、鋭い目線でものごとを捉えていそうな印象が先走ります
僕のイメージでも、たとえばトレーダーなどでいえば、数千億円を運用していると言われるBNFさんやCISさんのような株やFX投資家のイメージがあるので、そんな感じで捉えていました
ところが、竹田和平さんの場合は、そういうことでお金持ちにはなっていないようです。実際、本にも書かれていますが、和平さんの家には、パソコンもなければ、大量の投資資料もないそうです。
あるのは、ノート数冊と四季報のミニ版くらいのもので、ガツガツした投資家のイメージは皆無とのことでした。
それでいて、話題にすることが、いつも何かを人に与えることと、人を豊かにするための方法らしいのです。
本田さんは、和平さんと500回以上も食事をともにし、かなりつきっきりで時間を過ごした人です。その方がそのように述べているのですから、多少の話しのズレはあるとしても、大体いつもこのようなかんじで過ごされているのでしょう。
そして、人を幸せにするんだぞ!と高圧的に教えてくるのではなく、どうしたらあの人は幸せになるんだろうかねぇ、と本気で考えているだけなんだそうです。
まるで、ちょっとお金に余裕のあるどこかのおばあちゃんみたいです。トップクラスの投資家が本気でこう思って行動して、実際豊かになってるんだから、信じられません。
とはいえ、これが豊かさに繋がる考え方なんだと、改めて痛感させられます。思考のプロセスに、奪おう、騙そう、楽して儲けようといった、がめつい考え方が一切無いのです。
2.いつも感謝する方向に考える
著書の中でも、「ありがとう」の言葉の意味をどう捉えるかについての話があります。
ありがとうは、有り難うと書く。つまり有り難いことが起きている、だからあなたに感謝しています、というわけです。
また、一緒に食事に行ったときに、サービスのご飯がなくなってしまったとお店に言われたときのこと、和平さんはクレームするどころか「おめでとう」と言ったそうです。
僕は最初、全く理解できませんでした。
ですがそれは、和平さんにとって「店が繁盛しているからこそ、サービスしているご飯が売り切れたわけだから、それはいいことだよね。だから、おめでとう」という理解なのだそうです。
考え方の根本がいつも人の幸せを思うことにあると、ふとした行動がこのようになってくるのか、、と驚きます。
とにかく、感謝しようしようとしているのではなく、自然と周りに感謝し、それを伝えるということが、完全に行動にすり込まれてしまっています。
すべての考え方、行動がこのような人が、幸せに成らないはずはないと思います。そして、実際に豊かさを実現している、、、
竹田和平さんは、自分も、人も幸せに、豊かにしていると言う意味で、本当の豊かさを知り、実践していると思いました。
豊かになるなら、こんな風に平和や共存、共創の気持ちで幸せに豊かになりたいものです。
3.ピンチの時でも与え続ける
著書によれば、戦後の焼け野原から、小さな事業をいくつか行いながら、儲けた分を人に与えることで豊かになる。この姿勢を積み重ねて大金持ちになったそうです。
なんでも人にあげ続けてしまったら、自分が貧困になってしまうのでは?と思いますが、和平さんの場合は、これで成功してきたようです。
僕は、竹田和平さんについては、この本とは別に「今伝えたい 生きるための真実」という本も読んだことがありますが、この本には、徳を積むと言う考え方が書かれていました。
人を豊かに、幸せにする行為は、お天道様が見ていて、それが自分をも結局幸せせにするそうです。ちょっとスピリチュアルな考え方ではありますが、こうした行動を積み重ねることが、幸せに、豊かになる秘訣だと説いています
道徳という言葉は、徳を積む道とも捉えられるわけです。昔、江戸時代の子供達は、この道徳について学ぶために寺子屋に行ったり、書物を読んだりしていたそうです。
よりよい生き方を、先人に学んでいたわけです。当時は識字率が低かったので、その学びを得るために、文字を書いたり読んだりして文字が読めるようにし、仲間と話し合うことで、書物の教えをより深め、自分のものとしてきたとのこと。
こうしたことを「勉強」といっていたそうです。これ、学びの本質ではないでしょうか。
こう説明されると、勉強する意味も分かります。徳を積むために勉強する。勉強して、よい生き方を知り、実践すれば、自分もまわりも幸せにできるわけです。
おそらく、和平さんの考えの根本には、こうした意識があるのでしょう。だからこそ、徳を積むことが大切なんだと自分自身で分かっているのです。
和平さんは、事業がどんなに厳しいときでも、人に与えることで収益を上げてきたそうです。「ピンチになることは、天がもっとがんばれと言っている」と和平さんは理解しているとのこと。
出資している企業が苦しいときも、このように諭しながら事業を支えてきたそうです。
本のなかでのエピソードを読んでいると、ご自身がピンチの時でも、資金だけではなく、知恵や気づき、励まし与えることで、一緒に豊かになってきたような姿が目に浮かびます
苦境に立たされると、どうしても諦めてしまい、最悪自殺してしまう現代人も多いと思います。せっかく一念発起して事業を立ち上げたのに、と無念な結果をいたましく思います
ですが和平さんのように考えると、お天道様はなにも僕らに死んで欲しいわけではなく、越えられるだけの試練を与えているのではないかと思います。
また、giveする、ということが、一見手元から資産が無くなるようにみえて、実は多くの物を得られる、ということに改めて気づかされます。
まとめ 豊かになるのにテクニックはいらない。徳を積むことが大切
ここまでの話しをまとめてみます
1.人を幸せにすると考える
和平さんの姿を参考にすると、いつも人のことをどうしたら豊かにできるのか、こう考えられるようになると、結果自分も豊かになるようです
2.いつも感謝する方向に考える
いつでも自分はなぜ存在できるのか、を意識し、まわりの人や環境に感謝していることが和平さんの生き方でした。
3.ピンチの時でも与え続ける
どんなに自分が辛くても、ひとに与える。取られたり、無くなったりすることはなく、大きくなってのちに戻ってくるといいます
ちょっと信じられない感覚ではありますが、とにかく読んでみて感じたのは、儲けるのにテクニックはない。ということでした。
また、一方で人を幸せにしようとする、豊かにしようと支える、など、人として素敵な行動をする、すなわち徳を積み重ねれば、結果として人は豊かに幸せになるのかもしれない、ということも感じました。
たしかに、いやらしい狙いもなく、自分や周りのために一生懸命活動をしている人は素敵ですし、応援したくなります。こういう人に恵まれて欲しいとも思います。
マウンティングや忖度、接待や付き合い、といった言葉とは、無縁の世界ですね。シェアを奪う、とか、競争に打ち克つ、ともちょっとちがう気がします。
こういったことが、人の幸せに繋がり、自分の豊かさに繋がるのであれば、なんだか腑に落ちる気がします。
人間らしい生活をして、徳を積む努力をしていれば、報われるとしたら、まっとうに生きて頑張ろうという気持ちにもなります。(欲にまみれた僕がまっとうに生きるのも、結構大変ですが(^_^;))
和平さんは、そのことを体現された人なのかも知れません。
いずれにしても豊かになるのは大変なことではあります。ですが、人間らしさやまっとうに生きていこうとすることを忘れないようにしたい、と思います。
地味な結論になりましたが、そんなことを感じた本でした。