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決して規模は大きくないですが、大家をしていると、いろんな人から「儲かるの」とか「大変?」など、言われます。
そりゃ大変ですよ。ひとりでやってますんで。と言いたいところですが、そのかわり、儲かったら、利益は総取りです。それも家賃という形で、インカムゲインで入ってきます。
毎月毎月、お給料のようにある程度の額が入ってくるのは、なかなか気持ちの良いものではあります。家賃収入が30万も越えてくると、やっぱり密かにこころはホクホクとしてくるものです。
最初は苦労しますが、やはりこれだけの利益を生み出せるとなると、やって良かったと思えるところもあります。
- 決して簡単ではない、投資の究極型
- 1.決断はあくまでも自分。業者にせかされない
- 2.接している道路の幅を確認(再建築不可物件じゃないか?)
- 3.無許可の増築などが行われていないか(建築確認がとれるかどうか)
- 4.一部屋につき窓一つ、居室7㎡、天井の高さ平均2.1メートル(建築基準法を意識)
- まとめ 複雑な投資だからこそ、気持ちよい住まいを提供しよう
目次
決して簡単ではない、投資の究極型
おおくのお金持ちがサイドビジネスとしても行う不動産投資は、投資の中でも安定感が高く、そしてお金さえあれば成功しやすいと思われがちです。
誰だって、潤沢なお金があれば、アパートやビルの一つも資産としてもって、家賃収入を得てみたいと思うでしょう。不労所得の代表格とも言われています。
たしかに、ビルやおおきなアパートを持っていれば、それだけで月収が100万を超えます。経費を払ったって、7,80万は毎月手取りとなるでしょう。となれば、家賃収入だけで年収一千万です。
人生楽勝となるでしょう。
ですが、それほどまでの余裕のある不動産投資は、億を超えます。個人投資家が不動産投資で荒稼ぎするのは、結構えげつないやり方で高い利回りを実現したりしないと、なかなか難しいと思います
ですが、世の中には「不動産なら楽に儲かりますよ」という人が多すぎるように思います。そこで、最低限抑えておきたい不動産屋の甘言に騙されないポイントをご紹介します。
とんでもない物件を高づかみすることが無いよう、参考になれば幸いです。
1.決断はあくまでも自分。業者にせかされない
今日も相談がありましたが、相談者の人は、不動産屋にせかされていました。安い物件、掘り出し物、買付者が多数いる、今買っておいた方が良い。などと言って、早く購入した方が良いと促したそうです。
実際、安い物件と言っても、不動産は数百万以上はかかる投資です。よっぽどの金持ちじゃ無い限り、数百万もの物件を買って、もし損をしたら大損害となってしまいます。
夢の家賃収入の生活になるはずが、とんでもない赤字物件を抱えることになり、しかも売ろうとしても売れなかったりして、結局自分で住むことになってしまったりするような可能性もあります。
しかも、まだ自分で住んで、住み心地が納得いけるほど良ければ別ですが、そうじゃなかった場合、人生がとてもつまらないものになってしまいます
ある程度の出口を考えておく、ということも必要でしょう。
「最悪、自分で住めば住める」「そんな生活になっても後悔しない」「賃貸以外の活かし方に変更できる」など、予定した賃貸経営の形がとれなくなった場合でも、自分が納得できる利用ができる。
と思えるような物件、心がときめく物件を買うことが大切です。
そもそも、自分で納得できる物件にしておかないと、インカムゲインが得られなかったときに、業者のせいにしてしまいがちです
「あのとき、あの営業マンが儲かると言ったから買ったのに」というような不満は、よく聞きます。
ですが、時すでに遅し。買う前が一番肝心です。買ってから不動産屋を詐欺師扱いしても、お金は返ってこないのです。
だからこそ、購入に責任を持つことが大切です。一時の業者のすすめに乗せられないように注意し、自分の意思で納得して購入を決めるべきです。
2.接している道路の幅を確認(再建築不可物件じゃないか?)
ここからは、ちょっと法律や宅建のサイドから見たお話になっていきます。見落としがちなのは、「再建築不可」の物件です。
いいな、と思って物件を観察していくと、条件の最後のところに「再建築不可」といった表示が書いてあります。
こういう家は、建て替えができません。ずっと古いままの家で住み続けなければなりません。
マイソク(物件概要書)には、必ず再建築不可と書かなければなりませんが、こういったことも確認しましょう。
とくに、接道が4メートル以上幅がある道路に2メートル以上接していなければなりません。
こういった条件に当てはまらない場合は、再建築不可かどうかは確認しましょう。
実は、再建築不可物件は、物によっては宝の山に変えることが出来る可能性を持っています。
ですが、基本を押さえるという意味であれば、再建築不可物件はちょっとかわして、まともな物件を選ぶのがよいと思います。
3.無許可の増築などが行われていないか(建築確認がとれるかどうか)
安い一戸建てにありがちなのが、無許可で行われた増築のあとです。ちょっとした物置や、屋根付きのちょっとした小屋、とってつけたような少しのスペースなどがあれば、要注意です。
まえの家主の人が、生活している中で、より自分にとって住みやすくするために、すこし家を拡張したり、物置を置いたりする、ということは結構あります。
そして、このちょっとしたスペースにいちいち建築確認は、とらないケースが多いのです。
自治体のホームページを見ればよく載っていますが、屋根付きのスペースを作った場合は、きちんと登録しましょう、などと呼びかけられています。
建築基準法に照らせば、違法になってしまいます。
まぁ、人手もそこまで無いし、そこまで細かく当局側がしらべることもないのでしょうけど、あとはその家を引き継いで大家になる人の倫理観、まさにいまよく謳われているコンプライアンスの問題になってくるところですね。
自分で住むならともかく、人に賃貸するつもりで買う以上、どこに出しても、誰が見に来ても問題ない家で賃貸する。これが一番さっぱりとしていて、気持ち的にすっきりと正しく商売できるのではないでしょうか。
4.一部屋につき窓一つ、居室7㎡、天井の高さ平均2.1メートル(建築基準法を意識)
これも見落としがちであり、倫理観が問われるところです。ただし、法的には、この大きさを保っていない家は、やはり違法な物件となります。
災害時に逃げられるための窓、人一人が住むとして最低限の広さの確保、人一人が立ち上がったときに問題なく、照明との距離もほどよい最低限の天井の高さ。
こういった要素は、これまた賃貸するなら、入居者のためを思えばこそ、の最低限の住居空間です。
これを提供する、しないは、究極的には大家さんの倫理観だと思いますが、気持ちよく大家さんをするなら、しっかりと準備さえるべき点だと思います。
後々建て替えできない、違法性を否定できない、などの点を残しながら賃貸を続けるのは、とてもストレスとなります。
ただ安い、というだけで飛びつくと、後で大きな代償を払うことになり、結局高くつくことになりますので、気をつけた方が良い、と個人的には思います。
まとめ 複雑な投資だからこそ、気持ちよい住まいを提供しよう
いろいろな要素が絡む不動産投資。だからこそ自分の中にぶれない判断軸を持つことが大切です。
僕はなるべく自分にストレスが無いことと、住む人が気持ちよく住まう場所を提供するように心がけています。青臭いと言われるかも知れませんが、それが一番自分がぶれなくて済みます。
今日お話ししたのは、そんなぶれない投資をするための最低限の必要項目です。もう一度振りかえってみますと
1.決断はあくまでも自分。業者にせかされない
2.接している道路の幅を確認(再建築不可物件じゃないか)
3.無許可の増築などが行われていないか(建築確認がとれるかどうか)
4.一部屋につき窓一つ、居室7㎡、天井の高さ平均2.1メートル(建築基準法を意識)
に気をつけることです。
ほかにも実際やってみると、いろいろありますが、入口としてはこういったところかと思います。
株や投資信託などと同じで、なにかしらのぶれない軸があれば、その後の投資もやりやすいと思います。
ぜひ、自分のぶれない軸をつくって、まずは騙されない不動産投資に挑戦されることをおすすめします