不動産業をしていると、とてもよく出会うのが、入居条件の問題です。もっと簡単に言うと、お金の問題で折り合いがつかないことが多いです。
このブログを読んでいるかたは、例に漏れず僕も生活費〉収入となっていて、退職金を削っているのをよくご存じだと思うので、お前がなにを今更。と、まったく納得いかないと思います(^_^;)
ですが、そのことは一旦棚に上げても書いておきたいことがあります。それは、この不動産業を続ける中で、全く普通の生活をしているのに、お金が足りなくなってしまう人に沢山出会ってきたからです。
不思議なことに、独身、20代で25万くらい月収があるのに、毎月の収支でまったく足りない人がいます。それも決して少なくない人数に出会いました。
こういった人たちは、さらに不思議なことに、今月の家賃すらギリギリと言っているのに、初期費用がかかる新居に引越しを考えて家探しをしています。
これって、もし新居が決まっても、引越し代も初期費用も払えません。大家に負けてもらうつもりで家探ししているわけでもなかろうに、その対策はちょっと無謀とも思えます
目次
- おそらく収支がマイナスで回っている。
- 1.支払いの優先順位の第1位にまず1万円貯金を持ってくる
- 2.カードの支払いにシビアになる。
- 3.毎月の支出を把握し、自分の支払いの出っ張りに気づく
- 4.自分の家計を圧迫しているモノと向き合う
- 5.結局、支出が大きくなるのは、自分の気持ち
- 6.あらゆる必需品が、結局あなたを苦しめる
- まとめ 自分自身を一番大事にしよう
目次
おそらく収支がマイナスで回っている。
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こういった人たちは、お金の話はよくするものの、いざ支払いとなると、全く払えないという人が多いのです。
毎月の家賃は安くなるものの、引越し代や初期費用はどこでも大体かかります。この分の余裕を持たずに、いまの家賃だけを入れ替えようとするのです。
おそらく、自身の毎月の収支がマイナスで回っていることに気づいていないと思います。
これは20代に多いと感じます。最近は優秀な若い人達が沢山いる中で、お金に困っている若者も決して少なくないと大家業の経験から感じました。
そこで今回は月収15万くらいでも、収支をプラスにして、1万円を貯金に回す方法を考えたいと思います。僕自身も昔は浪費家でしたし、最近また浪費がリバウンドしてきたようにも思えるので、それを押さえるためにも、考えてみました。
月1万円貯金しても、1年で12万円にしかなりませんが、何よりも借金したり、あまりに苦しい生活をして、将来ある若い人たちの人間性がすさんでしまうことがないよう、少しでも役にたてばと思います。
1.支払いの優先順位の第1位にまず1万円貯金を持ってくる
反則に近いというか、なんだその手か、と言われそうですが、まずは優先順位から手をつけてみました。というか、1万円を確実に貯金する方法を考えているんだから、絶対に1万円を貯金するところからスタートすべきです
これは、意外とできていない人もいるんじゃないでしょうか。実は、僕もこれがなかなかできないタイプなんです
収入があった段階で、カードの支払いなどで先払いしたものが優先されてしまい、まずは収入の大部分をカードの支払いから回してしまいます。これ、とても道徳的というか、借りたものなんだから、最初に返して当たり前という感じもあります。
いろいろつかって、最後に一万円残すという考えではなく、まず一万円とってしまい、のこりの14万円のなかでどうやりくりしていくか、という思考に、優先順位を変えるのがよいのではないかと思います
2.カードの支払いにシビアになる。
ですが落とし穴もあります。これがカードです。
ツケにする、という言葉は大分古くさくなりましたが、実態は浪費家のこころの根深いところにしっとりと浸食し、僕らのサイフをむしばんでいます。
カードで支払いを先送りすることで、毎回の浪費に鈍くなってしまうのです。
そして、浪費する人は、収入やボーナス、悪くすれば借金などで、毎月の支払いのツケをなんとかしてしまう思考に陥っています。
そうすると、「やれやれ、今回もなんとか乗り切った」と思ってしまい、今回のカード利用や先払い、前借りでの利用について、何の反省もしないのです。
もしかしたら、先に貯金してしまった1万円のせいで、カードの支払いが遅れてしまうかも知れません。でも、それくらいでいいのです。そのようにして、絶対的に多い自分の浪費を振り返り、かえりみることが、次への大きな学びになります。
厳しく考えれば、カードの支払いが大きいとは、将来のために貯める自分のためのお金よりも、ついカードで買ってしまったものの方が、価値が高いということです。
ちょっとした飲み代や少し気が大きくなって買ってしまった服や小物、靴、珍しい食べ物、ゲーム、漫画など、翌月まで支払いを待ってもらえるから、と倹約せずについつい買ってしまうものがあります。
そんなもののために、僕らは大切な自分の将来の可能性を今から切り売りしてしまっているわけです。とてももったいない話です
まずはこのツケにする、支払いを先送るという意識が、サイフの小さな穴から小銭を抜き取っていることに気づくことが大切です
3.毎月の支出を把握し、自分の支払いの出っ張りに気づく
あまり大きく削れずに出費せざるを得ないのが、家賃と食費でしょう。住むところと食べるものはなかなか削れません
最低限の食事をする、といっても、一般的にスーパーで買い物をして自炊するとしても、物価のベースというものがありますから、極端には切り詰められません。
むしろここを極端に切り詰められる人でお金に困っているなら、よっぽど使っている項目に偏りがあると思います。クルマや服、IT製品、家電などに異常にお金をかけていないか、支出の出っ張りを検証してみましょう。
4.自分の家計を圧迫しているモノと向き合う
今回は月収15万円の人の貯金の方法を考えるわけですから、まず一万円を貯金に回しているとすれば、残りは14万円です。家賃は東京ならアパートでも1人住まいで6,7万は取られてしまいます。
1日千円に食事を切り詰めても、3万、光熱費で1万ちょっと使えば、もう10万円を超えてしまいます。
これに健康保険や年金などが突っ込まれてくるわけです。どうしてもカツカツになっていまいます。
やっぱり貯金する余裕なんてない!というクレームも聞こえてきそうです。
若い世代にこれだけしか賃金を出せない世の中にしておいて、社会福祉費や税金をとるという世の中のしくみも馬鹿げているとは思いますが、今はそこは置いておきましょう。
ここで僕が提案したいのは、じゃあ家賃が一番高いから、安い家に住みましょう、と言うことではありません
自分にとっていちばん家計を圧迫しているものをしっかりと見極める、ということです。
もしかすると、家賃よりも、コンビニ通いによる衝動買いが問題で、食費が高かった、とか、なんとなく物価の高い東京に一人暮らしで住んでいるだけで、実は実家で暮らす方が収入もよくて家賃も減らせる、といった事実が潜んでいることもあります
このあたりは、自分の支出を数字でしっかり見て、「あれ、なんでこんな項目がこんなに出っ張っているんだろう?」という疑問を持つことがきっかけとなります。
5.結局、支出が大きくなるのは、自分の気持ち
わざわざお金を出して買っている以上、あなたにとっては支出のどれもが「必需品」だと思います。特に必要ないものをわざわざ買ったりはしないでしょう。
あなたにとって、あなたが買っているものや買ったものに、無駄なモノなどないのです。だから、「無駄な買い物」に焦点を当てても、見当たらないのです。
ですが支出が収入を上回っているとするなら、自分の気持ちが、収入よりも欲張りであることを認めるしかないでしょう。
しっかりと腰を据えて、必需品の中から、切り捨てるものを選び取り、間引かなければなりません。これはつまり「今の生活の中で、何ならやめられるか?」を問われています。
結局、自分の気持ちを整理し、向き合うことが大切になってきます。
6.あらゆる必需品が、結局あなたを苦しめる
もうやめられるモノなどない、という声が聞こえてきそうですね。
ですが、自分の生活のなかで、自分ほど大事なモノなど、そうそう無いのではないでしょうか。
大事なご自分の将来が、この14万の使い道のどれかによって、阻まれているわけです。
それは、あなたに甘い誘惑をもって迫ってきます。これを身につければ、あなたは綺麗、これを持っていれば、あなたはステイタスが高い、これを食べていれば、あなたは痩せる、これを使っていればあなたの生活は各段に便利、など方法はいろいろです。
商品の売り手は、数々の大企業の企画室にいる、なみいる一流会社のブレーン達です。かれらが脳漿を絞って、商品に様々な付加価値をつけ、甘言をもちい、我こそは必需品として、浪費家を誘惑します。
でも、現実は、浪費してしまう人からお金を奪い、生活を脅かし、ひいては大切な将来を奪っているのです。その悪魔のような姿を見破られないよう、必需品たちは何重にも毛皮をかぶっているのです。
まとめ 自分自身を一番大事にしよう
自分自身が一番大切です。自分がしっかり生きているから、だれかに優しくでき、寄付ができるのです。だから、あなた自身にまず最初に払いましょう。
そして、たとえどんなに生活に大事なモノでも、二番目以降に払いましょう。これで優先順位がはっきりするはずです。ここまでのポイントを振り返って見ます
- 支払いの優先順位の第1位にまず1万円貯金を持ってくる
- カードの支払いにシビアになる。
- 毎月の支出を把握し、自分の支払いの出っ張りに気づく
- 自分の家計を圧迫しているモノと向き合う
- 結局、支出が大きくなるのは、自分の気持ち
- あらゆる必需品が、結局あなたを苦しめる
家賃だろうが、食費だろうが、携帯だろうが、二番目以降です。大家にも、飲食店やスーパーにも、大手携帯会社にも、一番に払う必要は無いと思います。
こう考えると、何から支払っていこうかを本気で考え、厳しい選別ができるようになるかも知れません。
家計を見直したとき、必ずしも一番使っているモノが、削るべきモノとは限りません。浪費家の一人一人が、自分の生活と向き合い、大切な将来のために控えることができるモノを選び取る。
そうすれば、節約で苦しい思いをした上に失敗する、という悲劇を招かずに済むのではないかと思います。
かなり長文となりました。今回も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。