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あなたは、寄付をしていますか?お金持ちになるためには、わりと大切な条件ではないかと僕は思っています。
寄付は、慎重な日本人の間ではなかなか広まりませんが、欧米諸国ではかなり一般的です。
大学の運営費のかなりの部分は寄付で占められていたり、あらゆる事業やボランティア活動は、寄付によって支えられています。
僕自身も寄付は続けてきました。金額は数十円から数百円程度ですが、とにかく続けています。各寄付の特徴については、ひとつひとつ特徴がありますが、長くなりますので、また今度 ご紹介します。
今回は、寄付をすると豊かになる、ということについて、どういうことなのか持論をお話ししてみたいと思います。
分け合うことが豊かさにつながる。この意味を、精神論だけではなく、経済的に解明してみようというわけです。
年の瀬を迎え、クリスマスプレゼントやお年玉などを準備している方もおられるかと思います。あなたの豊かさを分け合うという行為に、一服の清涼感をもたらすことができたら幸いです。
寄付と豊かさの意外な関係について
言うまでもなく、一定額の寄付は、安定した余剰金を毎月出せる力がなければできません。自分の生活を切り詰めてでも行う寄付は、続かないでしょう。
この、余剰金を使う、という辺りは投資と似ているかもしれません。いかに自分の取り分から余剰を産むか?いかに余剰を産めるだけの金額を稼ぎ出せるのか?ベ
ースにこうした支出と収入のバランスが取れていなければ、寄付も投資もそもそも土俵に立つことができない行為です。
つまり、寄付できるほど良好な収支バランスがあることが大前提ですので、一般的には豊かな人であるほど寄付できることになります。
欧米では、富豪が争うように寄付をして、どれだけの寄付をしたかをランク付けするようなゴシップ記事も出回っています。
ここまで来ると、寄付という行為はもはや豊かさを示す指標のようなものとすら言えます。
本来の目的とはズレている気もしますが、そんな下世話なステイタスや自己肯定感とも繋がっているのです。
このあたりも、何の投資にいくら突っ込んでいる、という自慢話や、前の投資でいくらいくら損したという武勇伝を話す投資家と、似ている部分を感じます。
つまり、良いにしても悪いにしても、お金持ちと寄付は割と密接な関係にあるということです。今回は、なぜ寄付すると豊かになるのかについて、3つのポイントで検討していきたいと思います。
1.寄付は節税になる
まず第一に、事務的な部分でいえば、寄付は節税になるということです。
税金の計算時、寄付金控除という項目があります。これは、寄付金は税金の原資計算には含みませんよ。ということです。
控除は、経費のように、定められた項目の使用分については、収入から除外していい費目です。
年収が500万の人でも、もし寄付を10万円していれば、その年の収入は490万にして良い、というわけです。
年収によって、寄付金控除の最大金額は変わります。ですが寄付した分は税金を取らないわけですから、少なくとも食費や欲しいモノにお金を払うことに比べると、損がないのです。
2.寄付はキャッシュフローを改善する
先程も説明したとおり、寄付をできるということは、だいたい一定の余剰があるということです。
ということは、毎月決まっていくらかの額を寄付し続けているひとは、毎月余剰があることになります。
本当ならそのお金で自分の生活をより豊かにすることも、贅沢することもできるのに、ストイックに寄付を続けているのですから、収支のバランス感覚は大変に鍛えられていると言えるでしょう。
また、あらゆるお金の使い道の中で、毎月寄付の優先順位を高く設定できる人、とも言えます。
それは、貯金こそできていませんが、毎月のキャッシュフローがプラスであるともいえます。
もし毎月一万円の寄付を続けている人が、突然10万円の出費をやむを得ずしてしまったとします。そんな時でも、この寄付を一旦止めれば、10ヶ月で取り返せることになります。
自分自身の収支バランスを整え、キャッシュフローを強力にプラスに押し上げる。寄付にはそんな効用もあると思います。
3.寄付された人に救われる
最後は寄付をすると、結局寄付した人に救われる。ということです。
実はこれが一番経済的にインパクトがある効用だと個人的には思っています。
何度も言うように投資と寄付には似たところがあります。
投資からインカムゲインを安定的に得ようとすれば、だいたい年4〜5%の利回りがあればいい方です。つまり、100万円を投じて、5万円返ってくればいい方、ということです。
これを複利で運用すると、20年経つころには、投下資金は2000万円くらいとなり、インカムゲインは100万円くらい入ってくることになります。
一方で寄付にも似たようなところがあります。もちろん、寄付はリターンを得るためにやるわけではありませんので、こうした効果を狙うこと自体が下世話な話ではあります。
ですが、寄付をされた人々の中には、人として何とかこの寄付に報いようと頑張る人が一定数必ずいます。
こうした人々のお返しは、感謝に満ちた手紙やビデオレター、敬意をあらわす訪問であったりします。このことは直接金額には跳ね返りませんが、こうした手紙などに励まされ、さらに寄付する側のマインドが潤うこともあります。
そうしたモチベーションアップが、日々の稼ぎを少しずつ上げていくこともあるでしょう。そうした下支えによって、寄付した人そのものの稼ぎが、強く、たくましく、より安定的なものになっていきます。
また、少ないケースですが寄付された人が、数年後直接訪問してくれたり、なにかお返しをしてくれたり、仕事上の重要なパートナーになってくれることもあるでしょう。
また、寄付した人がなにか商品を売っていれば、その購入者となってくれるかもしれません。書籍や動画、ブログなどを出している人は、その心強い読者、視聴者になってくれるかもしれません。
直接目では見えにくいですが、池に小石を投げれば波紋が広がるように、その影響は広く大きく人々に届きます。そして、ごく小さな波となってかえってくるわけです。
たくさんの寄付を継続的に行えば、毎回の額こそ小さくても、たくさんの波紋を広げていることになります。その効果は、目に見えなくても、こだまのようにいろいろな形に変わってあなたに戻ってくるというわけです。
直接のお礼で、商品の購入者として、あなたの味方として、仕事をくれる人として、力強い協力者として、ありがたい紹介者として、ネットへの推薦者として、モチベアップする感謝の言葉で、、などなど、寄付は、寄付された人から人知れず支えられることになります。
結局、寄付した側も支えられるのが寄付なのです。寄付したというスッキリとした気持ちにも支えられますので、自身の行為そのものにも、あなたは支えられることになります。
まとめ 豊かさを分け合うことは、より豊かな未来への投資
ここまでの内容をまとめると
1.寄付は節税になる
2.寄付はキャッシュフローを改善する
3.寄付された人に救われる
となります。
かくして、寄付は支援される人を精神的、経済的に豊かにすると同時に、巡り巡って支援する側も豊かにしてしまうという効用があります。
困った人がいたら、助ける。豊かになったら、分け合う。こんな道徳的に常識とも言われるようなことを、現実にやってみることで、本当に豊かさは増えていくのだと思います。
寄付される側も、それによって自立を果たして行きます。そういった人から「あなたのおかげで、幸せにくらせています」と感謝されるのは、この上ない名誉です。
また、そんな人たちが出した知恵に少しでも援助できたとしたら、そのことがとても自分を幸せな気持ちにさせてくれるのです。
こんなに頑張っている人たちがいるなら、自分も頑張らなくては、と日々の生活を奮い立たせてくれさえもします。この実感が自己肯定感をたかめ、自分を奮い立たせてくれます。
しかも、節税、収支バランスとキャッシュフローの健全化、精神と実益の両方が伴う見返り、、
人によって見方は違うことになると思いますし、お金そのものに見えにくいですが、最終的な見返りの大きさは長期投資の効果とかなり似ています。
豊かさは分け合うことで、自分も人もさらに豊かになります。
年末年始、クリスマスプレゼントやお年玉などで実入が大きい子供達を尻目に、親世代はお金が飛ぶようになくなって、憔悴してしまうかもしれません。
ですが、豊かな大人としてのこの振る舞いは、かならずあなたをさらに豊かにすることになります。
ぜひ、この時期大きな気持ちであなたの豊かさを分けてみてはいかがでしょうか。きっとあなたにとっても、豊かな未来への投資となることでしょう。