ファンダメンタル分析について。最初に抑える基本の経済指標。

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ファンダメンタル分析と聞いて、何を思い浮かべますか。

直訳すると基本的事項ってことだから、なにか基本的なことを抑えて分析することかな?そもそも聞きなれない言葉だからよくわからないな?という印象かもしれませんね

あなたも投資をするなら、基本的に押さえておきたい情報があるはずです。

今回は市場が大きく動くきっかけになるような、大きな情報の出どころや、仕組みの変更について、敏感になっておきたい言葉をご紹介し、市場との関連性についても説明します。

投資におけるデータ分析とは

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投資家であるなら、知っておいた方がいい言葉がいくつかありますあります。データの分析方法については、ファンダメンタル分析とテクニカル分析の二つの言葉です。

なにやら難しい横文字っぽい言葉ですし、データを分析などというと、投資がとてもややこしいものに見えてきてしまいますが、この二つについては、それほど難しい意味合いではありません。

ただ、ファンダメンタル分析を略してファンダ、ファンダ、だとか、テクニカルだとかいいながら解説する読み物や動画は多いので、それがファンダメンタル分析とテクニカル分析だ、ということが分かっていれば十分です。

すこしテクニカル分析とファンダメンタル分析について、説明していきます。

テクニカル分析

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テクニカル分析は、株価や為替の価格推移を表した図表、つまりチャートのことですが、このチャートの動き方の特徴だけをみて、今後の価格変動を予想するような分析の仕方です。

前回の記事でフィボナッチ・リトレースメントについて触れましたが、これはテクニカル分析の指標の一つです。

およそ10~20年ほど前くらいに、ウォール街で金融工学がたいへんトレンドとなりました。このときに産まれた指標が多めとなっています。

トレンドライン、レジスタンスライン、サポートライン、のようなラインの引き方に始まり、ブレイクアウト、ダブルトップ、逆三尊、のようなグラフの形を読むものもあります。

MACD、ボリンジャーバンド、ストキャステクス、のように上昇または下降シグナルを予測する指標、エリオット波動、フィボナッチといったローソク足の波動の流れを読むものなど、分析方法はいろいろです。

投資を科学してきたのはテクニカル指標であり、まさに投資家らしいなぁーと思わせるのがテクニカル分析です。

ファンダメンタル分析

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いっぽうで、ファンダメンタル分析は、こうしたグラフの読み方などには重点を置きません。定期的に発信される経済指標や突発的なニュース、天変地異、気候変動など、世界中で起こる現象のなかで経済インパクトの大きいものを選び、それによる価格変動を予測する分析方法です。

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、書籍、論文など、媒体はさまざまです。

こちらはテクニカルに比べやや地味に見えますし、情報をいろいろとつかむ必要があるので面倒にも思えます。

ところが、ファンダは時にテクニカルを破壊する、と言われるほどその影響力は圧倒的です。

あなたも投資をするなら、一定のニュースを気にしながら売買をしていると思います。とても当たり前で、難しいことはありません。

いまの日本は不景気だから、日本株より米国株の方がいいかな。とか、コロナのなかでIT企業が伸びてきたから、インターネット関連の株を買おうかな。または大きな地震が起きたから、いったん株価が下がるだろうから、ここで買いを入れてみよう、、。

こんなことを考えていれば、もうファンダメンタル分析をしている、ということになります。

とはいえ、このくらいの情報だと、だれでも知っているし、だれでも考えそうなことです。だれでも考えそうな考えに従うと、大衆心理と同じ動きになってしまいますから、結局損をしてしまいます。

投資家がいつも大衆と逆に行きながら利益を得ているのは、こうしたニュースを掴みながらも、そのほかに様々な指標を見ているからです。物事の本質を見極めるために、さまざまな角度から事実を捉えようとしています。

物事は、バイアスをかけて見てしまいがちになるのが人間です。あるいっぽうの側面ではとても悪いことに見えても、別の側面からみるととても良いことである。ということは、世の中でもよくあることです。

こうしたなか、うまい投資家達は自分の意志バイアスによって投資判断が鈍らないよう、さまざまに投資指標を組み合わせながら物事を見ています。

今回は、そうした判断の基本ツールとなるようなものをいくつかご紹介します。ファンダの指標をいくつか知ることで、日常生活においても世の中の見方が変わってくるので、面白いと思いますよ

1.金利

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ニュースや日常生活でも、よく見かける言葉だと思います。日本では日銀が引き上げ、引き下げを行なって経済を調整しています。

基本的な捉え方としては、金利が上がったというニュースがあれば、金融引き締め、下がったというニュースがあれば金融緩和と見ることができます。

金利上昇による金融引き締めの狙いは、経済が比較的活性化している時に行われます。日銀の金利が上がるということは、我々の身近な金融機関である銀行で借金するときの利息も上がります。

企業のほとんどは銀行からの融資を入れて活動していますから、金融引き締めが起きると借入の利息が上がってしまいます。単純にお金を借りにくくなりますので、企業は自力で利益をあげ、資金を調達しなければなりません。

そこで、営業利益をあげるためにいろいろと施策を出して工夫し、儲けをあげようとするのです。会社の中でも、つねに様々な施策が政策やプログラムなどといった形で推進されることがあるかと思います。

もちろんそうした施策は会社の方針に基づいて作られるわけですが、金利が上昇する局面になると、金融的支援が切られるのですから、如実に会社の運営には響きます。

社内にお金を残していない会社であればあるほど、こうした局面であらたな施策が本部から流れてくることが多くなります。

これとは別に、金利に影響されず、早め早めに施策を変更して利益をあげてくる企業もあります。伸び盛りの若い会社にありがちな、トライ&エラーを積極的にくり返すことでどんどん利益を確保するようなスタイルです。

一般的には、このような会社は世の中全体からみると少ないので、金利があがれば、自力で儲けを出すために工夫を強いられる、と言ったことになります。

株価で言えば、一瞬冷や水をかけられるような状態です。株価の上昇は抑えられることが多くなります。

為替の場合は、金利差に注意です。日米間の金利差が開けば開くほど、金利の高い方の経済が活性化しやすい傾向にあります。

同じ銀行が二つあって、預金に対する金利が年0.0001%の銀行と、2%の銀行があったら、2%の銀行にお金を預けますよね。

現在の日本は長い間ゼロ金利政策、アメリカはコロナショックのあとじりじりと金利を上げ直しています。

預金が集まる方が経済活動は活性化しますから、経済力も強くなる、というのが一般的な見方です。今年は円安ドル高となって久しいですね。ドルが強くなっているこの現象は、現在の金利差と大変リンクしています。

2.米国雇用統計

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以前これだけを取り上げた記事を書きましたが、毎月第一金曜日に発表される、非農業部門のアメリカの雇用者数をはじきだす経済指標です。

この雇用者数が大きければ、アメリカのサラリーマン達がたくさん雇用されているということですから、米国経済は好調と見ることができます。逆に少なければ不調とみることができます。

yahooニュースなどでも簡単にチェックできますし、FXをやっている方なら、マーケット情報の経済指標などを見れば、簡単に見ることができます。

指標の大きい、小さい、は前月からの+、-で評価されていますので、今月の好不調などはそこで判断できます

為替などでは、この雇用統計の発表直後に大きくチャートが跳ね上がったり、暴落したりしますので、多くの投資家が注目していることが分かります。

3.FRB

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The Federal Reserve Board、連邦準備制度といいます。日本でいうところの中央銀行のような役割をはたす機関です。

先ほど説明した金利の上下をアメリカでコントロールしているのがこの機関ということになります。ちなみに現在の最高責任者はパウエル議長、金融の神様といわれた有名なグリーンスパン議長は1987年からサブプライムローン崩壊の2006年まで長期政権を担っていました。

このFRBは米国の中央銀行と言いましたが、米国が世界の金融のほとんどを牛耳っていると言う事実がある現在では、世界銀行のようなものです。

米国が利上げをするか、しないかということについては、つねにFRBの議長の口から語られ、ニュースになります。利上げしそうだ!とマスコミが流すだけでも経済が動いてしまう、そんな破壊力があるのがFRB議長の発言です。

日本も例外ではありません。ゼロ金利政策が事実上終わらないなか、アメリカが利上げするということは、金利差が開くということですので、さらなる円安ドル高となる可能性もある、ということです。

こうしたFRB議長の発言、また実際に利上げに踏み切ったかどうかなどについては、常にニュースに流れています。

たとえばコロナショック時、FRBは大胆な利下げとドルの増刷を指示しました。大インフレが起こるのではないかと心配されましたが、こうした資金提供があったおかげで、アメリカ経済は力強く復活し、依然として世界経済の覇権をとり続けています。

むしろ以前よりもその勢いは増したと言えるかも知れません。

コロナショックに世界が終わったと人々が恐々とする中、s&p500などで米国株を淡々と買い続けていた人々は、現在大きな儲けを得ています。

振り返って見れば、コロナショック後のFRBの利下げ判断や経済追加政策は、とても打ち出しが早かったことが思い出されます。

僕はこのとき、s&p500を買い始めた当初でしたので、儲けは出たものの、大きな利益を出すことはできませんでした。

こんな情報を抑えておくだけでも、ちょっと投資が面白くなるかも知れません。

4.ECB

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こちらはEuropean Central Bank、欧州中央銀行のことです。EUにおける中央銀行がこちらとなります。

現在の最高責任者はラガルド総裁。フォーブス誌に世界最強の女性、タイム紙のベストエグゼクティブウーマンなどにもランキングされた辣腕です。

FRBとともに、やはり欧州の利上げをコントロールしている機関です。ECB理事会という会議があり、6週間に1度開催されています。

この会議の前後での総裁の発言は注目されており、とくにインフレと利上げについては、デマや誤報も飛び出して経済が混乱することもあります。

為替ではユーロをはじめとして、EUを脱出したポンドなども影響を受けますので、ECB理事会の前後での要人の発言、とくにラガルド総裁がどんなことを言うのかが見所です。

5.相場とニュースの動きが違うわけ

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投資をしていると、捉えている経済ニュースやアナリストの解説と、実際の相場の動きが全然ちがったりする、なんてことがよくあると思います。

ニュースなんか見ていても、株価は予想できないじゃん!とか、どうせ相場は読み切れないのに、このひとたちがいろいろ解説するせいで余計わかんなくなるわー。などという苦情はけっこうおおいですよね。

また、現在のようなコロナショックにおいて、日本のニュースは不況不況と連呼していますが、だからといって毎日株価が下がるわけでも、毎日円高が更新し続けるわけでもないのです。

経済活動は、もはやほぼ人類全体の活動を反映しています、お金を使わない人など、ほとんどいなくなったからです。つまり、それだけいろいろな人が、さまざまな角度、さまざまな観点から物事をとらえ、売買活動を行っています。

もちろん株を買っているのは投資家だけではありません。銀行や保険会社のような機関投資家も買いますし、国も買っています。その中には、全体のニュースの流れに沿って買う人もいれば、その流れを見て逆張りで打っている人もいるのです。

ニュースは、あくまで世の中全体の動きを一方向でとらえた情報となります。ましてや日本のニュースはテレビ局と新聞社が流すのですから、偏向報道になりやすいのです。

失われた30年、長引く不況、相次ぐ災害、日々起きる殺人事件、、など、テレビニュースをみていると、もう日本の状態は地獄絵図のようにも見えますが、あなたの日常生活にはそれほど大きな影響はありません。

むしろこのようにして起きる不況の大衆心理を利用している人もいます。

不況だから、株価が下がるので売ってしまう、と損切りしている人達のウラで、せっせと安く資産を買い込んでいる人もいるのです。また、すでに一昔前の株価下落で買い込んだ人は、余裕で売りに入っている人すらいます。

どちらかというと、これが事実です。ニュースの流れにだけ沿っていると、大衆と同じ動きになってしまいます。

株価情報はニュースになる頃にはもう遅い、などといいますが、遅いのではなく、結果的にニュースと逆のような動きになることが多いと言うことです。

この3年、世界はコロナショックで大変に経済変動が起きました。不況の不安と報道のあおりで、泣く泣く株を損切りした人も多かったことと思います。

ところが、FRBやECBははやばやと難局をのりきるための政策を打ち出しました。おそらくニュースにもなっていると思いますが、取り上げられ方や人々の注目度は、コロナ不況のイメージと比べると大分低かったと思います。

ファンダメンタル分析をずっと続けて、いま大きな資産を手に入れている人は、こうしたときに変化の兆しや、大衆の目線との違いに気づいていたのかも知れません。

まとめ 継続した情報収集が大衆心理と事実を見分ける

ここまでの話しをまとめてみますと

1.金利

2.米国雇用統計

3.FRB

4.ECB

5.相場とニュースの動きが違うわけ

となります。

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ファンダメンタル分析についての基礎的な部分についてを説明しました。結局は金利に結びついている部分が大きいということがわかるかと思います。

景気のコントロールは、結局は利上げ、利下げのこの二つのどちらかに舵をきるか、ほぼこれにかかっているのです。

このどちらかに行く可を判断するためだけに、中央銀行は様々なものの見方をしながら、難しい決定を下していきます。

ですので、まずは利上げ、利下げの情報に敏感になること。その決定に、どの機関が、どんな判断を含んで決定したのか?統計にはどんな結果が反映されているのか?を想像することが必要です。

この想像力が研ぎ澄まされてくると、あなたの予想とチャートの動きがリンクしてくるようになります。

自分の予想がチャートという答え合わせでリンクしてくると、面白みも増してきますし、外れたらはずれたで、どこを見直すかを検討するのもまた面白くなります。

自分では、この数ヶ月は円安になるなぁとおもっても、チャートはまったく逆の動きをすることもあります。また、いっていのタイムラグが生じることもあります。

そのラグは何のせいなのか?どこに自分の予想とのズレがあるのか?そんな補正を都度くり返しつづけると、より本当のことを見極める力もつくのではないでしょうか。

だいぶエラそうにいろいろ書きましたが、僕もファンダメンタル分析にについては、まだまだ発展途上なのです。今回は長年の失敗も含めて書きました。

続けることで結果がでるのが投資ですので、もしいまあまり良い結果が出ないとしても、ファンダ分析の補正を楽しみながら、ムリせず続けるのがよいのではないでしょうか。

あなたの投資が、楽しく長くつづけられた結果、実りあるものになることを願っています。

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